税理士事務所の記事コンテンツは自動生成しても大丈夫か?

Googleのアルゴリズムとしては自動生成コンテンツはNGです

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Chat-GPTという神ツールが世の中に出てきたことで、これを駆使したブログ生成のプログラムが現れてきています。

例えば、いくつかのキーワードを指定して、文字数制限や文体の指定などを行うことで、かなり精度の高い日本語の記事が自動的に生成されるというもの。

凄い時代ですよね。こういうものが出回り始めると必ず出てくるのが、「ブログの記事を大量生成してそれをSEOに役立てる」という思考で、ホームページの販売などを行ってくる業者さんです。しかし、これ、Googleのアルゴリズム的にはNGな方法になりますので注意が必要です。

Googleが嫌がることをするとダメです

AIが作ったコンテンツは良いのか悪いのか?正直、ちょっとわからない。というのが正直なところです。というのも、結局それを決めるのはGoogleなわけですから、私がここでどうこう言えるものではありません。ただはっきりと言えることは、そのコンテンツがユーザーにとって役立つコンテンツであるかどうか。それだけは見られると思います。現状は、AIが作ったものであったとしても、ユーザーにとって有益であれば良い。という説が最も正しそうな感じです。(2023年10月現在)今やインターネットの世界では憲法改正みたいなものですから、それに従わないといけないわけです。

ただ、実際の法律とは異なりますから違反行為をしたとしても捕まったりはしませんが、ホームページがスパム扱いを受けて、検索順位を大いに下げてしまうといった事態にはなる。ということなのですね。

ワードサラダという歴史

今から10年以上前の事だったかと記憶していますが、ワードサラダというスパムがホームページ制作の世界では大いに流行ったことがありました。例えばワードサラダというのは以下のような文章です。

「中野区の税理士は税金や相続税申告や法人設立の事を行う税務署的な税理士・会計士事務所の事を指します。中野区で税理士が活躍するのは相続税や法人税の申告、決算を行い、経営支援を中小企業経営者に対して行うことが大事です」

といった具合に、適当にキーワードを盛り込んで、めちゃくちゃな文章を創り上げて生成するというもので、これを機械的に大量生成することで、WEB上に公開して、それを検索ヒットさせていこうというような取り組みです。もちろんこれは今現在ではスパム扱いとなっている手法ですが、昔はこのやり方で実際に検索エンジンがキーワードを認識して、検索結果に表示させていたという時代があったのです。

今は大丈夫かもしれないが、将来的にはスパム扱いになる可能性がある

当社ではこの手法を取り入れたことはありませんでしたが、当時はこの「ワードサラダでブログ記事を大量生成するシステム」がSEO上位ヒットという結果を出せる方法であったため、一部のホームページ制作会社がこれを取り入れて、税理士・会計事務所に対して営業活動を行っていたということがありました。

でも、今はそれはダメなことで、スパムです。そういうものに、AI生成コンテンツというものも該当するようになるだろうな。という感触はあります。将来的にダメになるものに、今が良いからと言ってそこに力を入れるのは、私は無駄なことだという考え方を持っているので、最初からやらない。というのが、私の個人的な考えです。
【著者プロフィール】太田亮児(おおたりょうじ)|合資会社オオタキカク 代表
税理士・会計事務所の営業、マーケティング支援を行う。起業前は東京都内にある税理士法人に勤務してマーケティング業務を専任で手掛けた。2005年にオオタキカクを設立して独立。税理士事務所の個性を活かし各事務所の強みを磨き上げオーダーメイド式でマーケティングの仕組みを作り上げるサポートを行う。2010年に「税理士・会計事務所の儲かるしかけ」を同文館出版より出版し、税理士業界に特化したサービスを展開している。税理士向けの専門紙である税理士新聞(NP通信社発行)への連載記事を手掛けていたこともある。