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タイトルタグとメタディスクリプションの最適化入門——検索結果で「選ばれる」事務所ホームページへ

ホームページを公開してからしばらく経つのに、問い合わせが増えない。アクセス解析を見ると、検索結果には表示されているようなのに、クリックされていない。このような状況に心当たりのある先生は、少なくないと思います。
その原因のひとつとして、真っ先に見直すべきなのが「タイトルタグ」と「メタディスクリプション」の設定です。どちらも難しいHTMLの知識がなくても対応できる要素で、見直すだけで問い合わせ数が変わることもあります。今回は、実務に即した形で基本から順に整理していきます。

タイトルタグとメタディスクリプションとは何か

Googleで何か調べたとき、検索結果には青いリンクのテキストと、その直下に短い説明文が表示されます。あの青いテキスト部分が「タイトルタグ」、説明文の部分が「メタディスクリプション(meta description)」です。

タイトルタグはページ内容表記の青いリンク部分、メタディスクリプションはスニペット(説明文)箇所に反映されます。どちらも、ページを実際に開く前にユーザーが目にする情報ですから、クリックするかどうかを決める重要な判断材料になっています。

税理士事務所のホームページでいえば、たとえば「相続税申告|〇〇税理士事務所」がタイトルタグ、「東京都〇〇区の相続専門税理士です。初回相談無料で対応します」という部分がメタディスクリプションにあたります。顧問先様になりうる方は、このわずかな情報をもとに「ここに相談してみようか」と判断しているのです。

検索順位だけが問題ではない理由

SEO対策というと、「まず検索順位を上げること」と考える方が多いと思います。それ自体は正しいのですが、見落とされがちなことがあります。

First Page Sageの2025年レポートによれば、AI OverviewやスニペットがGoogleの検索ページに増えた状況でも、通常の検索結果における1位の平均CTRは約39.8%、2位が18.7%、3位が10.2%と報告されています。CTR(クリック率)とは、検索結果に表示された回数のうち実際にクリックされた割合のことです。

この数字が意味することを、先生の事務所のケースに置き換えて考えてみましょう。「相続税 申告 〇〇市」というキーワードで検索1位を取ったとしても、10人のうち6人はクリックせずに別のページへ流れていきます。そして10位になるとその値は約1.6%にまで落ち込みます。1ページ目に表示されているだけでは安心できないということです。
つまり、検索順位と並行してクリック率を高める工夫が必要であり、その最も直接的な手段がタイトルタグとメタディスクリプションの見直しです。

タイトルタグを最適化するための考え方

タイトルタグは検索順位にも影響します。Googleのジョン・ミューラー氏は、「タイトルタグやその要素を、引き続き(検索エンジンの)ランキングに使用する。評価要素のひとつになる」と述べており、適切に設定することは集客の土台と言えます。

文字数については、タイトルタグの文字数は、一般的に28文字から36文字程度が推奨されています。PCで全角28文字程度を超えると、タイトルが省略されて「…」で終わる可能性が高くなります。スマートフォンでは33〜36文字程度まで表示されることが多いため、30文字前後を基本として、重要なキーワードは必ず前半に配置するのが原則です。
実際にどのようなタイトルが効果的か、私がご相談いただいた事務所でよく見かける改善前後の例を挙げてみます。

改善前:「税務サービスのご案内|〇〇税理士事務所」
改善後:「相続税申告を依頼するなら|〇〇市の〇〇税理士事務所」

改善後は、相談者様が実際に検索しそうな言葉(相続税申告、地域名)がタイトルの前半に入っています。ターゲットキーワードをタイトルの前半に配置することで、検索意図との関連性をユーザーに明確に伝えられます。また、数字を含めることでクリック率が向上する傾向があります。「初回相談0円」「対応件数〇件以上」といった数字を盛り込めると、さらに具体性が増します。

注意点もひとつあります。同一のキーワードを繰り返し使うとGoogleによるタイトルの書き換えを助長してしまう可能性があります。キーワードを詰め込みすぎると逆効果になりますので、自然に読める文章の中にキーワードを組み込む意識が大切です。

メタディスクリプションの役割と正しい書き方

メタディスクリプションは、検索順位に直接的には影響しません。ここは誤解している方も多い点です。ただしユーザーに「自分の求める情報がそこにある」と判断させられればCTRが高くなり、それが順位にも影響すると考えられています。またGoogleの公開している検索エンジン最適化(SEO)スターターガイドではディスクリプションの設定が推奨されています。

要するに、メタディスクリプションは「検索結果という狭いスペースに出す、事務所の広告文」だと捉えると腑に落ちます。
文字数の目安について、現在Googleのスニペットで表示される文字数は、スマホで全角70文字〜90文字程度、パソコンで全角90文字〜120文字程度となっています。スマホでは70文字前後で文章が切り取られる可能性もあるため、ユーザーに伝えたい重要な内容は文章の前半75文字以内で記載することがおすすめです。
もうひとつ知っておいていただきたいのが、Googleによる書き換えの問題です。メタディスクリプションが検索結果に反映されるのは35.9%と言われており、残りの65%程度はユーザーの検索環境や検索キーワードなどに応じて最適な内容をGoogleが自動的に作成しています。

書き換えが起きる主な原因は、メタディスクリプションがページの内容と一致していないとGoogleが判断した場合です。自分で書いた文章がそのまま表示されるとは限りませんが、だからこそページの内容と一致した誠実な文章を設定しておくことが重要です。Googleの書き換えを完全に防ぐことはできないとしても、設定することそのものに意味があります。
メタディスクリプションの役割は、タイトルで興味を引いたユーザーに対して「このページを開く価値がある」と確信させることです。相続税の相談者様であれば「初めての相続で不安な方も、初回無料で丁寧にご相談いただけます。〇〇市の相続専門税理士が対応します」といった形で、読んだ方の不安を和らげる一文を盛り込むと効果的です。

Google Search Consoleで現状を把握する

タイトルタグとメタディスクリプションを見直す前に、まず現状を確認することが大切です。Google Search Consoleという無料ツールを使えば、先生の事務所のホームページがどのキーワードで何回表示され、何回クリックされているかを確認できます。
順位が高いのにCTRが低い場合は、改善の余地があることを示しています。CTRのデータを活用して課題を特定し、適切な施策を講じることで、ユーザーのクリックを促しトラフィックを増やすことができます。

具体的な見方としては、「検索パフォーマンス」の画面で表示回数が多いのにクリック率が低いページを探します。そのページのタイトルタグやメタディスクリプションを実際に検索画面で確認してみると、改善すべき点が見えてくることが多いです。私がご相談いただく場合も、まずここから始めます。

まとめ:今日から試せる3つのアクション

最後に、先生がすぐ取り組めることを整理しておきます。

・Google Search Consoleにログインし、クリック率が低いページをひとつ特定する
・そのページのタイトルタグを30文字前後に整え、メインキーワードを前半に配置し直す
・メタディスクリプションを、相談者様の不安や疑問に応える文章(80〜100文字程度)に書き直す

完璧を目指す必要はありません。1ページだけ試してみて、1〜2週間後にクリック率がどう変化したか確認する。その小さなPDCAの積み重ねが、ホームページを着実に育てていきます。

よくある質問(FAQ)

Q1. タイトルタグとページのH1見出しは、同じ文章にするべきですか?

タイトルタグとH1見出しは完全に同一でなくても構いません。タイトルタグは検索結果での表示と検索エンジンへの情報伝達を目的としており、H1はページを開いたユーザーへの最初の見出しです。キーワードや伝えたい内容の軸は揃えつつ、表現を少し変えるのが一般的には自然です。WordPressをお使いの場合、Yoast SEO などのプラグインを使うと両者を別々に設定しやすくなります。

Q2. メタディスクリプションを設定していないページがあります。急いで全部設定すべきですか?

すべてのページを一度に見直す必要はありません。まずはGoogle Search Consoleで表示回数の多いページ、または問い合わせにつながりやすいサービスページ(相続税申告、法人設立、顧問契約など)から優先的に設定するのが現実的です。メタディスクリプションを設定していない場合、そのページ内に存在するテキストをGoogleが自動的に検知して表示しますが、あくまでも自動であり意図しない文章が表示されてしまう可能性があるため、設定しておくのがおすすめです。

Q3. タイトルタグを変更したら、今の検索順位に影響しますか?

変更の内容によって影響が出る場合があります。キーワードの配置や表現を整える形での修正であれば、順位が急落することはほとんどありません。ただし、大幅に内容を変える場合や、まったく別のキーワードに方向転換する場合には、一時的な順位変動が起こることがあります。変更後はGoogle Search Consoleで数週間かけて推移を確認する習慣をつけておくと安心です。
【著者プロフィール】太田亮児(おおたりょうじ)|合資会社オオタキカク 代表
税理士・会計事務所の営業、マーケティング支援を行う。起業前は東京都内にある税理士法人に勤務してマーケティング業務を専任で手掛けた。2005年にオオタキカクを設立して独立。税理士事務所の個性を活かし各事務所の強みを磨き上げオーダーメイド式でマーケティングの仕組みを作り上げるサポートを行う。2010年に「税理士・会計事務所の儲かるしかけ」を同文館出版より出版し、税理士業界に特化したサービスを展開している。税理士向けの専門紙である税理士新聞(NP通信社発行)への連載記事を手掛けていたこともある。