「ブログを書かなきゃとは思っているんだけど、何を書けばいいのかさっぱりわからない」
そういうご相談、本当によくいただきます。ホームページは作った、ブログ欄もある、でも何ヶ月も更新できていない、または書いてみたけどアクセスが増えている気がしない。そんなモヤモヤを感じている税理士先生、ぜひこの記事を読んでみてください。
実は「何を書くか」よりも先に「誰が、どんな言葉で検索するか」を考えるだけで、ブログの集客力はがらっと変わります。今日からすぐ使えるテーマ選びの考え方を、ざっくばらんにお伝えします。
税理士先生のブログを拝見していると、事務所の日常や業務案内を書いているケースがとても多いです。もちろん人柄が伝わるという意味では悪くありません。ただ、残念ながらそれだけでは検索からの新しい出会いにはつながりにくいのです。
SEOで成果を出すためには、検索キーワードを意識することが最重要です。記事タイトルや見出しに「読者が実際に検索する言葉」を入れるだけで、表示されやすさが変わります。
たとえば「決算のシーズンになりましたね」という記事は、先生にとっては自然な発信ですが、お客様候補はそういった言葉では検索しません。「決算 早めに相談するメリット」のように、相手が悩んでいる言葉で書いてこそ、検索でたどり着いてもらえます。
検索エンジンは、その記事がユーザーの疑問や悩みにどれだけ応えているかを重視して順位を決定しています。つまり、読者のニーズに的確に応える記事こそが、SEOに強く、結果として人にも選ばれるコンテンツとなるのです。
これはSEO(検索エンジン最適化、つまりGoogleで上位に表示されるための工夫)の基本中の基本です。「書きたいこと」より「検索されること」を軸にする、というシフトが、まず大事な第一歩になります。
テーマ選びで迷ったとき、私がよくご紹介するのが「地域系」と「ノウハウ系」の2パターンです。
見込客を獲得するためには、エリア(地域)系キーワードでの上位表示と、ノウハウ系キーワードでの記事作成が重要となります。「税理士 新宿区」のような、地域名でいかに上位を狙うかが、集客していくために大切です。
地域系というのは、「渋谷区 税理士」「横浜 相続税 相談」のように、地名と業務内容を組み合わせたキーワードです。すでに税理士を探している、いわゆる「今すぐ客」が使う言葉なので、問い合わせに直結しやすいのが特徴です。
もう一方のノウハウ系は、「法人設立 税金 手続き」「フリーランス 確定申告 やり方」のように、読者の疑問や悩みに答える記事です。こちらはまだ税理士に依頼するかどうか決めていない「潜在層」へのアプローチになります。
ブログ記事は、税理士事務所を探している「顕在層」だけでなく、税理士事務所の利用にはまだ関心がない「潜在層」にもアプローチできる有効な手段です。
地域系でホームページ自体を強化しつつ、ノウハウ系のブログ記事で専門家としての信頼を積み重ねていく。この2つを組み合わせると、集客の間口がぐっと広がります。
ノウハウ系記事を書くとき、テーマが広すぎて困るという声もよく聞きます。「税金全般について書く」と意気込んでも、書けるネタは無限にあるように見えて、実際は何から手をつけていいか迷ってしまいます。
コツは、先生の得意分野とお客様の典型的な悩みを掛け合わせることです。
たとえば相続が得意な先生なら、「相続税の申告、自分でできる?専門家に頼む基準は」とか「親が亡くなったときに最初にすべき手続きとは」といったテーマが刺さります。飲食業に強いなら「飲食店の開業 個人と法人どちらが有利?」「飲食業の経費で落とせるものまとめ」のような記事が、まさに困っている人の心に届くわけです。
「松本市 税理士」や「相続税専門 税理士」といったキーワードは、地域性と専門性を兼ね備えているため、ターゲットを絞り込みやすくなります。
「専門×地域」の組み合わせは特に強力で、競合が少なく上位に出やすいうえに、依頼につながる確率も高くなります。
ここで一点、気をつけていただきたいことがあります。
自身の事務所での得意分野でないものを入れないことです。自身の苦手分野・担当経験のない分野で検索した人が依頼をされると、依頼主を満足させる仕事ができず、それがきっかけで評価が落ちる危険性もあります。
苦手なテーマを無理にブログにすることは、集客よりもリスクの方が大きくなりかねません。先生自身が自信をもって書けるテーマ、実際にご相談をいただいて「答えられた」経験があるテーマを選ぶのが、長続きする秘訣でもあります。
「税理士」や「確定申告」だけで検索上位を狙うのは、正直なところ難易度がとても高いです。大手のポータルサイトや老舗の税理士事務所が検索結果を占領していて、開業間もない事務所が割り込むのは簡単ではありません。
そこで私がおすすめしているのが、ロングテールキーワードと呼ばれる、少し長めの検索ワードです。「確定申告 副業 バレる 理由」「相続税 配偶者控除 申請方法 期限」のように、具体的で長い言葉で検索する人は、悩みが深くて緊急度が高い傾向があります。競合が少ない分、上位に表示されやすく、問い合わせにもつながりやすいのです。
「税務調査の対象になりやすい3つの共通点」「フリーランスが税金で失敗しない方法を基礎から解説」といったように、数字を入れる・対象を明確にする・読むメリットが一目でわかる表現を使うとよいでしょう。
タイトルに「フリーランス」「副業」「相続人」「初めての確定申告」のような対象者を明示するだけで、クリックされる確率もぐっと上がります。
ちなみに、キーワードのアイデア探しに困ったときは難しいツールを使わなくても大丈夫です。Googleの検索窓に思いつく言葉を入れてみると、下に関連ワードがずらっと表示されます。あれが、まさに「実際に検索されている言葉」の一覧です。そこからテーマを選ぶだけで、立派なキーワード調査になります。
税理士先生のブログが検索で評価されやすいのには、ある有利な条件があります。税制は毎年変わります。インボイス制度、電子帳簿保存法、定額減税と、ここ数年だけでも大きな改正が続いていますよね。
税制は頻繁に改正されるため、古い情報がそのまま残っていると、読者に不安を与えてしまう可能性あります。信頼性を維持するためにも、記事は定期的に見直して最新情報を反映させましょう。
改正のたびに「〇〇制度 改正 2025年」「インボイス 個人事業主 影響」といったキーワードで検索が急増します。大手サイトが更新されるより先に、専門家である税理士先生が書いた記事がインターネット上に存在することは、それだけで大きな強みになります。「今年の税制改正について、ざっくり教えます」というスタンスで書いた記事が、長期間にわたってコツコツとアクセスを集め続けることも珍しくありません。
なお、2026年4月末現在の税理士の人数は82,315人とされています(日本税理士会連合会)。全国にこれだけの税理士がいる中で、ブログが更新されていない、または内容が古いままというのは、競合と差がつかない大きな理由のひとつでもあります。記事の数よりも、定期的な更新と情報の正確さが、信頼感の積み重ねになっていきます。
ここまで読んでいただいて、「難しそう……」と感じた先生もいるかもしれません。でも、やることを整理すると意外とシンプルです。
・「地域名+業務内容」のキーワードを1つ決めて、ホームページのトップや主要ページに盛り込む
・「先生の得意分野×顧問先様がよく質問すること」でブログ記事を1本書いてみる
・Googleの検索候補(サジェスト)を使って、実際に検索されている言葉を確認する
最初の1本は完璧でなくていいです。「相談者様からよくいただく質問」を書き起こすだけでも、十分に検索に強い記事の素になります。先生が日々の業務の中でごく当たり前に答えていることが、インターネット上を検索している人にとっては「ちょうど知りたかったこと」だったりするものです。まず1本、書いてみることから始めてみましょう。
A. 週1本が理想とよく言われますが、無理に量を増やすより「質の高い記事を月2〜4本」の方が長続きしやすいです。更新が止まってしまうことの方がSEO的にはデメリットになるため、継続できるペースを優先してください。
A. 開業間もない時期は、「〇〇市 相続税 申告 費用相場」のような具体的で長めのキーワード(ロングテールキーワード)から攻めるのがおすすめです。競合が少なく上位表示されやすいため、早い段階でアクセスにつながりやすくなります。
A. テーマの深さによりますが、1記事あたり1,500〜3,000字程度を目安にしている事務所が多いです。ただし字数よりも「読者の疑問に答えきっているか」が重要です。短くてもしっかり答えている記事の方が、長くても中身が薄い記事より評価されます。