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税理士事務所のホームページ、更新しないと損する5つの理由

「ホームページ作ったけど、もう2年くらい触ってないな…」 「最後に更新したのっていつだったっけ?」そんな先生、けっこう多いのではないでしょうか?開業時に税理士先生がきれいなホームページを業者さんに作ってもらって、そのまま放置。気づけば「お知らせ」欄の最新記事が5年前のお正月のご挨拶、なんてこともよくある話です。 実はこれ、思っている以上にもったいないことが起きています。今日は、ホームページを更新しないと具体的に何を損しているのか、軽い気持ちで読めるようにまとめてみました。

検索結果から、じわじわ消えていく

まず一番大きな損失がこれです。 Googleは「新鮮で役に立つ情報」を上位に表示したがる仕組みになっています。これは公式にも言われていることで、簡単に言えば「ずっと更新されていないサイト=今も営業しているのか怪しい」と判断されやすくなる、ということです。 特に税理士業界はライバルが多い世界です。日本税理士会連合会の発表によると、令和8年4月末時点での税理士登録者数は82,315人(日本税理士会連合会「税理士登録者数」2026年)
同業者がたくさんいるエリアのなかで考えると、更新が止まっているホームページが「地域名+税理士」で他の頑張っている事務所を差し置いて抜きんでることは、なかなかしんどいことです。 私がよく見かけるのは、「3年前は地域名で検索すると1ページ目に出ていたのに、今は5ページ目まで沈んでしまった」というパターン。これ、ライバル事務所が地道にブログや新着情報を更新しているのが原因だったりします。検索順位は相対評価なので、自分が止まっていれば、抜かれるのは時間の問題なんですね。

見込み客の「あれ?」を生んでしまう

ホームページを見ている顧問先候補の方は、意外としっかり隅々までチェックしています。 たとえば「お知らせ」の最終更新が2018年12月で止まっていたら、どう感じるでしょう?「この事務所、まだやってるのかな…」「もしかして閉業してる?」と不安になります。電話するハードルって、私たちが思うよりずっと目に見え難く、高いのです。 実際にご相談いただいた事例で印象的だったのが、ある先生が「問い合わせがほぼゼロ」と悩まれていたケース。ホームページを拝見すると、デザインも内容も悪くないのですが、お知らせ欄の日付がすべて10年以上前。料金表のページには「平成」の表記が残っていました。 軽く見えるかもしれませんが、これは「この事務所は細かいところに気が回らないのかも」という印象につながってしまうのが怖いところ。税務・会計の仕事を任せる相手としては、もしかしたら、ちょっと不安感を与えてしまう事になっている・・・かもしれません。

制度改正に対応していない=ウソ情報になる

これは、地味に怖いポイントです。 税制は毎年のように変わります。インボイス制度、電子帳簿保存法、定額減税、それから相続税の改正…。ホームページ上の解説記事を載せたまま放置していると、内容がどんどん古くなっていってしまいます。 古い情報をそのまま載せ続けるのは、訪問者にとって「間違った情報を発信している事務所」に見えてしまうリスクがあります。専門家としての信頼性に関わる問題にもなります。 特に料金表ページや「対応サービス」のページは要注意。「電子申告対応!」と大きく書いてあっても、今や電子申告は当たり前なものとなりました。むしろ、「クラウド会計フル対応」「〇〇認定アドバイザー」など、今の時代に合った訴求に書き換えたほうが響きます。

SNSで広がるチャンスを逃している

カジュアルな話に戻しましょう。 最近の見込み客って、いきなり電話をしてきません。だいたいの流れはこうです。
1.「地域名 税理士 相続」みたいなキーワードで検索する
2.出てきた事務所のホームページをチェックする
3.名前で再検索したり、X(旧Twitter)やInstagramを見たりする
4.「ちゃんとしてそう」と思ったら問い合わせる
このときに、ブログ記事が定期的に更新されていると、SNSでシェアできるネタにもなります。総務省の令和6年度「情報通信白書」によると、20代から40代のSNS利用率は8〜9割を超えています。経営者世代もスマホでSNSを見る時代です。 逆に言うと、更新されていないホームページは「シェアするネタがない」ので、SNS経由の流入もゼロのままです。せっかく作ったホームページが、ただの電子名刺になってしまっているわけです。

ホームページが「育つ資産」にならない

最後に、長期的な話を。

ホームページの面白いところは、更新を続けていると「資産」のように積み上がっていくところです。

たとえば「相続税申告で必要な書類リスト」という記事を書いたとします。一度書けば、その記事は24時間365日働いてくれて、検索で見つけてくれた相続人の方を集客してくれる可能性があります。記事が10本、30本、100本と増えていくと、それぞれが入口になって、安定したアクセスが入ります。事務所に繋がるドアが数個なのか、数十個なのか、数百個なのか。多ければ多いにこしたことはありません。

私がお手伝いした税理士事務所のなかには、月2本のペースでブログを2年間続けて、ホームページ経由の問い合わせが年間を通じて20件近く入るようになったケースもあります。これ、広告費ゼロです。

更新を止めるということは、この「資産が育つチャンス」を毎日捨てているのと同じなんですね。

じゃあ、今日から何をする?

ここまで読んで「やばい、何かしないと」と思った先生のために、すぐできるアクションをまとめます。
・お知らせ欄に1本、最新の話題(年末調整、確定申告など季節ネタでOK)を投稿する
・料金表とプロフィールの情報が古くなっていないかチェックする
・「事務所名」で検索してみて、出てくる情報が今と合っているか確認する
完璧を目指さなくて大丈夫です。月1本でも、季節ネタや顧問先様からよく聞かれる質問への回答を投稿していくだけで、半年後の景色は確実に変わります。大事なのは継続する事なのです。
ホームページは「作って終わり」ではなく、「ちょっとずつ育てていくもの」。そう思うと、更新も少し楽しくなりませんか?

まとめ

ホームページを更新しないことで起きる損失をおさらいします。
・検索順位が下がり、見込み客に見つけてもらえなくなる
・訪問者に「営業しているのか不安」と思われる
・古い税制情報が残ったままになり、信頼を失う
・SNSでシェアされるチャンスを逃す
・「資産として育つホームページ」になる機会を捨てている
今日できる第一歩は、お知らせ欄に1本投稿してみること。たった5分(と言いたいところですが、原稿を書いたりチェックしたりを考えると、数時間かかるかもしれませんが…)で、半年後の集客が変わるかもしれません。

よくある質問(FAQ)

Q1. 更新頻度はどれくらいがベストですか?

理想は週1回(理想の理想を言えば、毎日)ですが、質を重視したほうが良いです。現実的には月1〜2本でも十分効果があります。大切なのは続けることです。質の高い記事を月数本書いて更新できると効果が見込めます。残念ですが、雑な記事を毎日、毎週と高頻度で出すのではあまり効果は期待できません。

Q2. ブログのネタが思いつきません。何を書けばいいですか?

顧問先様からよく聞かれる質問とそれに対する回答が、最強のネタ帳です。「インボイスって個人事業主も登録すべき?」「医療費控除っていくらから?」など、面接や電話で受けた質問をそのままタイトルにするのがおすすめです。検索する人も同じ疑問を持っているので、検索ヒットされやすいのです。

Q3. 自分で書く時間がないのですが、外注すべきですか?

時間がない先生は外注も選択肢ですが、できれば「構成や要点は先生が決めて、文章化だけライターに任せる」スタイルがおすすめです。あるいは、今であればAIを駆使するのもひとつです。専門性は税理士先生にしか出せません。完全におまかせすると、当たり障りのない記事になってしまいます。
特に中止しなければいけないのは、AIに「ブログを書いて」と簡単なプロンプト(AIに対する指示文章)に作らせてしまう事です。これは避けるようにしてください。
【著者プロフィール】太田亮児(おおたりょうじ)|合資会社オオタキカク 代表
税理士・会計事務所の営業、マーケティング支援を行う。起業前は東京都内にある税理士法人に勤務してマーケティング業務を専任で手掛けた。2005年にオオタキカクを設立して独立。税理士事務所の個性を活かし各事務所の強みを磨き上げオーダーメイド式でマーケティングの仕組みを作り上げるサポートを行う。2010年に「税理士・会計事務所の儲かるしかけ」を同文館出版より出版し、税理士業界に特化したサービスを展開している。税理士向けの専門紙である税理士新聞(NP通信社発行)への連載記事を手掛けていたこともある。