税理士・会計事務所の

魅力を引き出す

ホームページを作りたい

税理士事務所サイトのアクセス解析入門!Google Analyticsで何がわかる?

「ホームページは作ったけど、誰が見てくれてるのか全然わからない…」
そんなモヤモヤを抱えている税理士先生、けっこう多いんじゃないでしょうか。せっかくお金と時間をかけて作ったサイトなのに、効果が見えないと不安になりますよね。
そこで登場するのが Google Analytics(グーグル アナリティクス)です。略して「GA4」とも呼ばれる、Google が無料で提供しているアクセス解析ツール。これを入れておくと、サイトに来てくれた人の数や行動が手に取るようにわかります。今回はカジュアルに、そして実務目線で「税理士先生がまず見るべきポイント」をお伝えしていきますね。

そもそも Google Analytics って何ができるの?

ざっくり言うと、サイトに来た人の「人数・経路・行動」を記録してくれるツールです。 たとえばこんなことがわかります。今月サイトを見に来た人は何人だったのか。どこから(検索エンジン?SNS?)来てくれたのか。どのページを長く読んでくれたのか。問い合わせフォームまでたどり着いた人はどれくらいいるのか。 これ、全部わかります。しかも無料です。総務省の令和6年度「情報通信白書」によると、企業のWebサイト保有率は約9割に達していますが、その中でちゃんとアクセス解析をして改善している事務所はまだまだ少数派。つまり、ここを押さえるだけで先生の事務所は一歩リードできるわけです。

導入は思ったより簡単です

「設定とか難しそう…」と身構える先生もいらっしゃいますが、実はそこまで複雑ではありません。
大まかな流れはこんな感じです。Google アカウントを用意して、Google Analytics の公式サイトでプロパティ(解析する対象サイトの単位)を作成します。すると「測定ID」という識別番号が発行されるので、それをホームページに埋め込めば完了。
WordPress を使っている場合は「Site Kit by Google」というプラグイン(追加機能)を入れれば、ほぼクリック操作だけで設定できます。制作会社にサイトを作ってもらった先生は、「GA4 を入れたいので測定IDを設定してください」と一言依頼すればOK。所要時間は30分もあれば十分です。

最初に見るべき指標はこの3つ

GA4 を開くと画面に数字がズラッと並んでいて、最初は正直「うっ・・・」となります。私もそうでした。 でも、最初から全部理解しようとしなくて大丈夫。税理士先生がまず押さえるべき指標は、次の3つだけで十分です。

・ユーザー数:期間内にサイトを訪れた人の人数。事務所の認知度を測る基本指標です
・流入チャネル:訪問者がどこから来たか。Google検索なのか、SNSなのか、直接URLを入力したのかがわかります

この2つを見るだけでも「先月より検索からの訪問が増えたな」「ブログ記事を更新したらアクセスが伸びたな」といった変化に気づけます。もうひとつ大事なのが「コンバージョン」、つまり問い合わせフォーム送信や電話番号クリックなど、ゴールに到達した数。これを設定しておくと、サイトが営業ツールとして機能しているかが数字で見えてきます。

税理士事務所が陥りがちな「数字の見方」の落とし穴

ここ、けっこう大事なポイントです。
アクセス数が増えた!と喜ぶ先生は多いのですが、税理士事務所のサイトで本当に大切なのは「数」より「質」。たとえば月間1000人来ているけど問い合わせゼロのサイトと、月間100人だけど毎月3件問い合わせが入るサイト。事務所経営にとってありがたいのは、もちろん後者ですよね。
なので「ユーザー数を増やすこと」をゴールにせず、「相続税の相談をしたい人」「法人化を検討している経営者」など、先生が会いたいお客様が来ているかを見るクセをつけましょう。
具体的には、流入してきた検索キーワード(Google Search Console と連携すると見られます)や、よく読まれているページの内容を確認します。たとえば「相続税 申告 渋谷」といったキーワードで来ている人が多ければ、それは見込み顧客の可能性が高い。逆に「税理士 試験 勉強法」みたいなキーワードで来ている人ばかりだと、それは同業者や受験生で、顧問契約にはつながりにくいわけです。

月に一度、5分でいいから数字を見る習慣を

私がご相談を受ける中でよく感じるのは、「ツールは入れたけど、見ていない」事務所がとても多いということ。これ、本当にもったいないです。
おすすめは、月初に5分だけGA4を開く習慣をつけること。先月のユーザー数、流入チャネル、よく読まれたページ、この3つをサッと確認するだけでOKです。慣れてくると「先月セミナーをやったからSNS経由が増えたな」「年末調整の記事が読まれている」など、施策と数字がつながって見えてきて、これがけっこう楽しいんですよ。

まとめ:今日からできるアクション

最後に、この記事を読んだ先生が今日からできることをまとめます。

・Google Analytics(GA4)のアカウントをまだ作っていなければ、まず開設する
・すでに導入済みなら、ユーザー数・流入チャネル・コンバージョンの3つだけ確認してみる
・制作会社に依頼している場合は「コンバージョン設定」がされているか問い合わせる

数字を見るのは最初こそ億劫ですが、慣れると事務所経営の強力な羅針盤になります。難しく考えず、まずは開いてみるところから始めてみてください。

よくある質問(FAQ)

Q1. Google Analytics は本当に無料で使えますか?

はい、個人事業主・中小規模の事務所であれば完全に無料です。大企業向けの有料版(GA4 360)もありますが、税理士事務所で使うことはまずありません。

Q2. 古いバージョンの「ユニバーサルアナリティクス(UA)」を使っていますが大丈夫ですか?

UAは2023年7月にデータ計測が終了しています(Google公式発表より)。すでにGA4への移行が必須となっていますので、まだの場合は早めに切り替えをおすすめします。

Q3. プライバシーポリシーへの記載は必要ですか?

はい、必要です。GA4はCookieを使って訪問者情報を収集するため、サイトのプライバシーポリシーに「アクセス解析ツールを使用している旨」を明記しましょう。雛形はネット上にも多くありますので、参考にしながら自事務所用にアレンジしてみてください。
【著者プロフィール】太田亮児(おおたりょうじ)|合資会社オオタキカク 代表
税理士・会計事務所の営業、マーケティング支援を行う。起業前は東京都内にある税理士法人に勤務してマーケティング業務を専任で手掛けた。2005年にオオタキカクを設立して独立。税理士事務所の個性を活かし各事務所の強みを磨き上げオーダーメイド式でマーケティングの仕組みを作り上げるサポートを行う。2010年に「税理士・会計事務所の儲かるしかけ」を同文館出版より出版し、税理士業界に特化したサービスを展開している。税理士向けの専門紙である税理士新聞(NP通信社発行)への連載記事を手掛けていたこともある。