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料金ページはどこまで公開すべき?開示のメリットと書き方

「料金、ホームページに載せたほうがいいんでしょうか?」
これ、私が税理士先生からいちばんよく聞かれる質問のひとつかもしれません。
結論からお伝えすると、料金は出したほうが問い合わせの質も量も上がります。とはいえ「全部きっちり書け」という話ではなくて、見せ方にちょっとしたコツがあるんです。今日はそのあたりを、フレンドリーにお話ししていきますね。

なぜ料金ページを公開したほうがいいの?

まず大前提として、今の見込み客は「料金が書いていない=高そう」と感じる傾向があります。
総務省の令和6年度「情報通信白書」によれば、商品やサービスを検討する際にインターネットで情報収集する人は年々増えており、特に比較検討段階では「価格」が重要な判断材料になっています。
つまり、料金が書かれていないホームページは、検討のテーブルにすら乗らない可能性があるということです。 私が実際にご相談いただいた事例で、こんなことがありました。料金ページを新設しただけで、月の問い合わせ数が2件から7件に増えた事務所があったんです。しかも「金額感は把握しています」という前提でのご相談だったので、契約までの話がスムーズ。先生も「最初から温度感の高い人だけが来てくれる」と喜ばれていました。 料金を公開する最大のメリットは、ここなんですよね。
価格に納得した人だけが連絡してくる、という状態を作れることです。

「全部書く」必要はないんです

ここでよくある誤解をひとつ。
「料金を公開する」と聞くと、「うちは案件によって金額がバラバラだから無理」と感じる先生が多いんですが、別に全部書ききる必要はありません。
たとえば相続税申告のように、財産規模で金額が大きく変わる業務もありますよね。そういう場合は「目安」を見せるだけで十分です。
書き方の例としてはこんなイメージです。

・法人顧問:月額3万円〜(売上規模・記帳代行の有無で変動)
・相続税申告:22万円〜(遺産総額5,000万円までの場合の目安)
・確定申告(個人事業主):8万円〜

ポイントは「〜から」をつけること、そして変動要因を一言添えること。これだけで、相談者様は「自分の場合いくらくらいかな」とイメージできるようになります。
完璧な見積もりじゃなくていいんです。射程距離が見えれば、それで安心してもらえます。

料金ページに書くと喜ばれる項目

もう少し具体的に、何を書けば顧問先様候補に刺さるのかをお話しします。
私がいろんな士業ホームページを見てきて、「これがあると問い合わせの質が上がるな」と感じる要素は次のとおりです。
ひとつ目は、料金に含まれるサービス範囲。月額顧問料の中で、訪問は何回までか、決算料は別途か、年末調整は含まれるのか。このあたりがクリアだと、後からのトラブルもぐっと減ります。
ふたつ目は、追加料金が発生するケース。「記帳代行をご依頼いただく場合は別途月額1万円〜」みたいに、追加が必要な場面と目安を書いておくと誠実さが伝わります。
三つ目は、料金プランの比較。シンプルな表で「ライト」「スタンダード」「フル」みたいに3段階で見せると、相談者様が自分のポジションを把握しやすくなります。ただし表は本当に必要なときだけにしてくださいね。情報を詰め込みすぎると、かえって読みづらくなります。
そして最後に、私が地味に大事だと思っているのが「決まらない場合の対応」を書くこと。「お見積もり後に金額が合わなかった場合、無理におすすめすることはありません」みたいな一文があるだけで、問い合わせのハードルが下がります。

「価格で選ばれたくない」気持ちとの向き合い方

「安売り競争に巻き込まれたくない」「価格じゃなくて品質で選んでほしい」
このお気持ち、すごくよくわかります。
でもですね、料金を隠しても結局その先生の事務所は比較されているんです。比較サイトで、口コミで、他事務所の公開料金との対比で。隠していても、勝手に推測されてしまう。
だったら、こちらから「うちはこの価格で、これだけのことをします」と堂々と提示したほうが主導権を握れます。
そして、価格の横にきちんと「価値」を書いておくこと。たとえば「月額5万円のプランには、月1回のオンライン面談と、決算3ヶ月前からの納税予測が含まれます」のように。
そうすれば、価格だけで判断されることはなくなります。むしろ「この値段でここまでやってくれるのか」と前向きに検討してもらえるんです。

まとめ:料金ページは「フィルター」と考えよう

最後に、今日のポイントをまとめておきますね。

・料金は完璧でなくていい。目安と「〜から」表記で十分
・含まれるサービス範囲と追加料金の条件をセットで書く
・価格の横に「価値」を添えると、安売り競争に巻き込まれない
・料金ページは「合う人だけが連絡してくる」フィルターになる

今日からできるアクションとしては、まず先生の事務所の主力サービス3つだけでいいので、目安料金を書き出してみてください。それをホームページに追加するだけで、来月以降の問い合わせの質がきっと変わってきますよ。

よくある質問(FAQ)

Q1. 料金を公開したら、競合事務所に価格を真似されませんか?

正直、真似されることはあります。でも、競合に料金を知られて困るほどの優位性って、実はそこまで多くありません。それよりも、見込み客に届かないことの機会損失のほうが大きいケースがほとんどです。料金以外の強み(対応スピード、専門性、業種特化など)で差別化していきましょう。

Q2. 「お見積もりはお問い合わせください」ではダメですか?

ダメではありませんが、お問い合わせのハードルがぐっと上がります。私の経験では、料金ページがある事務所とない事務所では、問い合わせ数に2〜3倍の差が出ることもあります。最低でも「目安料金」と「変動要因」だけは記載することをおすすめします。

Q3. 料金を変更したくなったらどうすればいいですか?

普通に更新して大丈夫です。むしろ「○年○月改定」と明記しておけば、誠実な印象を与えられます。値上げのときも、サービス内容のアップデートと一緒に伝えれば、既存の顧問先様にも納得していただきやすくなりますよ。
【著者プロフィール】太田亮児(おおたりょうじ)|合資会社オオタキカク 代表
税理士・会計事務所の営業、マーケティング支援を行う。起業前は東京都内にある税理士法人に勤務してマーケティング業務を専任で手掛けた。2005年にオオタキカクを設立して独立。税理士事務所の個性を活かし各事務所の強みを磨き上げオーダーメイド式でマーケティングの仕組みを作り上げるサポートを行う。2010年に「税理士・会計事務所の儲かるしかけ」を同文館出版より出版し、税理士業界に特化したサービスを展開している。税理士向けの専門紙である税理士新聞(NP通信社発行)への連載記事を手掛けていたこともある。