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税理士のプロフィールページ|選ばれる事務所の書き方とは?

「ホームページは作ったのに、なんで問い合わせが来ないんだろう…」 そんなふうに感じている税理士先生、けっこう多いのではないでしょうか。 実はその原因、サービス紹介でも料金表でもなく「プロフィールページ」にあるかもしれません。顧問先様が最終的にチェックするのは、税理士の人柄や経歴。今回は、選ばれる事務所のプロフィールページの書き方を、肩の力を抜いてお伝えします。

なぜプロフィールページが一番読まれるのか?

ちょっと意外かもしれませんが、税理士事務所のホームページで「サービス内容」と同じくらい、いやそれ以上にクリックされているのがプロフィールページです。 理由はシンプルで、税理士選びは「この人に任せて大丈夫か?」という人物評価だからです。料金やサービス内容は他事務所と比較できますが、最後の決め手になるのは「相性」や「信頼感」。それを判断する材料がプロフィールページなんですね。 国税庁の統計によると、令和8年時点で税理士登録者数は約8万人を超えています (日本税理士会連合会「税理士登録者数」2026年)。これだけ選択肢がある中で「この先生いいかも」と思ってもらうには、人となりが伝わる文章が欠かせません。 私がご相談を受ける事務所でも、プロフィールページを書き直しただけで問い合わせ率が変わったケースがいくつもあります。

「経歴の羅列」になっていませんか?

ありがちな失敗が、職歴と資格をひたすら並べただけのプロフィールです。たとえばこんな感じ。「○○大学卒業。△△税理士法人勤務を経て、20XX年に独立開業。日本税理士会連合会所属」 …これ自体は間違っているわけではありません。ところが、読み手の心にはまったく刺さりません。なぜなら、顧問先様が知りたいのは「経歴」ではなく「どんな人で、自分にどう向き合ってくれるか」だからです。経歴を書くなと言っているわけではありません。経歴の「裏側にある想い」までセットで書いてほしいということです。たとえば「△△税理士法人で10年間、中小企業の決算を担当する中で、社長の孤独や不安を間近で見てきました。だからこそ独立後は、数字の話だけでなく経営の伴走者でありたいと考えています」と書かれていたら、印象がガラッと変わりませんか?

プロフィールに盛り込みたい5つの要素

ここだけは押さえておきたい、というポイントを箇条書きでまとめます。
・税理士を志したきっかけや原体験
・これまでの実務経験と得意分野(業種・規模感を具体的に)
・大切にしている価値観や仕事への姿勢
・顔写真(できればプロカメラマン撮影で笑顔のもの)
・趣味やプライベートの一面

特に大事なのが「税理士を志したきっかけ」です。実家が自営業で父の確定申告を手伝った経験、前職で経営者の方が涙ながらに相談に来た出来事、そういう個人的なエピソードほど読者の心を動かします。
顔写真も本当に大切で、総務省の令和6年度「情報通信白書」によると、インターネット利用者の8割以上が「写真や画像があるサイトの方が信頼できる」と感じる傾向があります。統計やアンケートを見るまでもなく、ご自分だったら?と考えてみれば、確かにあったほうが信頼できるような。って思いますよね。
写真の理想は、スマホの自撮りではなく、できればプロのカメラマンに撮ってもらいたいところです。

書き方のちょっとしたコツ

文章のトーンも意外と重要です。 堅すぎる文章は「お役所みたいで話しかけづらそう」と思われがちです。かといって砕けすぎると「この人、本当にプロ?」と不安にさせてしまいまうかもしれません。おすすめは、対面で初めて会ったときに話すくらいの温度感では無いかと思います。たとえば「貴社の発展に寄与すべく、税務面から尽力いたします」よりも、「顧問先様の『これってどうなの?』に、すぐ答えられる距離感の税理士でいたいと思っています」のほうが、ぐっと親しみが湧きますよね。一人称も「私」で統一して、文末は「です・ます」調にする。これだけでも読みやすさが全然違います。それから、業界用語をそのまま使わないことも大事です。「巡回監査」「月次監査」といった用語や言葉は、顧問先様には伝わりにくい言葉です。「毎月お会いして帳簿をチェックします」のように伝わりやすく書くことで、ぐっと親切なプロフィールになります。

まとめ:今日からできる見直しポイント

長くなりましたが、ポイントをまとめます。
・経歴の羅列ではなく「想い」とセットで書く
・税理士を志したきっかけなど個人的なエピソードを入れる
・プロカメラマン撮影の笑顔の顔写真を載せる
・対面で話すくらいの温度感の文章にする
・業界用語は噛み砕いて顧問先様目線で書く

まずは今のプロフィールページを開いて、声に出して読んでみてください。
「自分でも親しみが湧くか?」を基準にすると、直すべきポイントが見えてくるはずです。完璧を目指さなくて大丈夫。少しずつ、先生らしさが伝わるページに育てていきましょう。

よくある質問(FAQ)

Q1. プロフィール写真は自分で撮ったものでも大丈夫ですか?

A. スマホ撮影ではいけないということでもありませんが、信頼感を考えると早めにプロカメラマンへの依頼をおすすめします。1〜3万円程度で依頼できるカメラマンも多く、長く使える投資だと考えてみてください。

Q2. プライベートな話を書くのに抵抗があります。どこまで書くべき?

A. 家族構成や住所など個人情報に踏み込む必要はありません。「休日はランニングをしています」「お酒が好きで日本酒に詳しいです」程度でも、人柄は十分伝わりますので、そのような柔らかい情報を掲載して行くのもひとつの方法です。また、昨今であれば、FacebookやInstagramなどのSNSを用いて、柔らかい方はそちらで発信するという手法も取られるようになりました。

Q3. プロフィールページはどれくらいの文字数が適切ですか?

A. 目安は300〜1500字程度でしょうか。短すぎると情報不足、長すぎると読まれません。スクロールして1〜2画面くらいで読み終わる量を意識してみてください。とはいえ、無理をしてモリモリ書く必要もありません。先生のお人柄が伝わればそれでよいのです。
【著者プロフィール】太田亮児(おおたりょうじ)|合資会社オオタキカク 代表
税理士・会計事務所の営業、マーケティング支援を行う。起業前は東京都内にある税理士法人に勤務してマーケティング業務を専任で手掛けた。2005年にオオタキカクを設立して独立。税理士事務所の個性を活かし各事務所の強みを磨き上げオーダーメイド式でマーケティングの仕組みを作り上げるサポートを行う。2010年に「税理士・会計事務所の儲かるしかけ」を同文館出版より出版し、税理士業界に特化したサービスを展開している。税理士向けの専門紙である税理士新聞(NP通信社発行)への連載記事を手掛けていたこともある。